整経台 をつくり 経糸を はる
2011年 07月 03日
300本の経糸がハラレテいます。
これを バラバラにならないように
綾をとってあるところと ナンカショかをきつく結んで
はずして 先の輪のところを切ります。
そして、織り機にかけていきます。
ソウコウという経糸を上げ下げして 緯糸がとおれるようにするモノと
とおした緯糸をおさえて密度をきめるオサというモノに
1本1本とおしていきます。
わざと 1本とばしたり 2本ずつ3本ずつとおしたりすると
経糸に表情がでておもしろいです。
ソウコウとオサに 経糸をとおしおわると
今度は 織り機のむこうはしのオマキに固定してまきとっていきます。
最後に 織り機のてまえのメマキに経糸を固定して
織り機に 経糸が はりおわります。
ようやく緯糸をボビン(糸巻き)にまいて
シャトル(杼)にのせて織っていきます。
シャトルは ボビンをのせる舟のようなかたちをしていて
右 左 右 左 いったりきたりします。
ここまでくると 織るのはとても楽しいです。
どんどん織りあがっていきますから。
織りモノをはじめたとき いろんな織りモノの本をよみました。
志村ふくみさんの本だったとおもうのですが、
「経糸は はってしまえば かえようがない、人生のようだ。」
と書かれていて、ハッとしました。
タトエですから、そうはおもわないヒトだっているでしょう。
わたしは ハッとしてしまった。
あとから どんなに緯糸を吟味しようと 工夫しようと
最初にはられた経糸は かえようがないのだと いわれたことが 胸にせまりました。
織り始めてから どうしてこんなことしてしまったのだろうと経糸の失敗に気づく。
ぞんざいに はってしまった経糸や 気が はいらない経糸でも、
はってしまった以上 どうにかこうにか織りあげなければなりません。
若いころなら気にも しなかったかもしれませんし、
ハンパツもしたかもしれません。
経糸緯糸に たとえられることじたいを このまなかったかもしれない、、。
この美しい整経台をじぶんでつくった友人が 経糸も はりました。
そして これから織り機にかけて 織りあげていきます。
白で はられた経糸は どんな緯糸で織られて
どんな織りモノに なるのでしょう。